ドクターズインタビュー


経歴について教えてください。

 

奈良県で小学校から高校まで公立学校に通ったのちに奈良県立医科大学に進学しました。中学から大学までずっとテニスを頑張っていて、たくさんの友人や尊敬できる先輩、気心の知れた後輩に恵まれました。大学ではもちろん勉強も頑張りましたが、海外旅行が好きで、バイトで貯めたお金はすべてと言っていいほど海外旅行に使ったと思います。大学の6年間で数多くの国に行くことができ、たくさんの文化に触れることができたことは今でも良い経験になったと思っています。

初期研修は大阪赤十字病院で2年間お世話になりました。その頃は毎日家に帰るのが夜の11時頃、日を超えることもあり、当直明けもそのまま遅くまで働くなど今では考えられないような勤務でしたが、自分の無力さを痛感して一生懸命働くことで、毎日少しずつ成長していく実感がありました。初期研修を終えた後、循環器内科医になる決心をしたときに、岡山県にある倉敷中央病院にお世話になることにしました。倉敷中央病院循環器内科は日本で有数の症例数と、カテーテルの神様と言われるような先生もおられて、そこで最先端の知識と技術を学ぼうと思いました。その後10年間倉敷中央病院に在籍しましたが、循環器内科診療だけではなく、患者さんを総合的にみる姿勢を学びましたし、倉敷中央病院に在籍しながら社会人大学院生として京都大学大学院医学研究科循環器内科学に所属し、論文博士を取得することもできました。

開業しようと思ったきっかけは?

 

 長年、循環器内科医としてカテーテル治療などの先進医療に携わり忙しい毎日を送っていましたが、その中で自分が医師になったきっかけを改めて考えるようになりました。それはかつて身内が病気になったときに優しい言葉をかけてもらったり、寄り添った診療をしてくれたときに家族みんなの不安が和らぎ、笑顔になれたという経験です。カテーテル治療に重心を置いていると、どうしてもそのような寄り添った医療から離れていく感覚をもっていました。実際、勤務医としてカテーテル治療を行う一方で、外来診療がとても好きでやりがいを感じていました。そんな時に、同じ先生にカテーテル治療を師事していたご縁で「馬場内科・循環器科」院長の馬場雄治先生と知り合い、クリニック継承のお話をいただき、開業することを決心しました。

クリニックのコンセプトは?

 

困っている患者さんが良い方向にすすめるようになることを第一に考え、そのために自分やその家族が同じ病気になったらどのような診療をしてほしいかを思い描いて診療をしています。病気がみつかればもちろん最新の知見に基づいて治療を考えますし、病気ではなかったとしても患者さんに安心を与えられるような診療を心がけています。また、患者さんだけでなく、患者さんをサポートするご家族など周りの方々も含め、不安やつらい気持ちを十分にフォローできればと考えています。そのため、当院では臨床心理士を常駐させ、精神面のサポートができるようにしています。

診療をしていると当院のロゴについて質問いただくことがあります。当院のロゴはよくみると顔がふたつ・翼・葉っぱが表現されています(「おおや」を示すアルファベットのO・Y・Aも入っています)。私を含めたクリニックのスタッフが患者さんを優しく包み込み、みんなが安心して集える拠り所になればいいという意味をこめており、私が目指すクリニックのコンセプトをよく表してくれています。

力を入れている治療はありますか?

 

 高血圧や脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病の患者さんが当院の患者さんの大部分を占めています。例えば高血圧については、単に薬による治療だけではなくその原因を調べることや生活習慣の改善に力を入れています。特に若年の高血圧の方の中には、ホルモン異常や腎臓の血管の異常、睡眠時無呼吸症候群などが原因となる「二次性(高血圧を引き起こす原因疾患がある)」高血圧の患者さんが想像以上に多くおられます。患者さんからの問診や診察をきっかけに原因が見つかってその原因疾患を治療することで高血圧が改善した患者さんも数多くおられます。高血圧を含めた生活習慣病については、生活習慣の改善がもっとも大切であり、当院では専属の管理栄養士が在籍していますので、栄養指導を含めた生活改善をなにより大事にしています。

循環器疾患としては、「胸痛」や「動悸」を感じて来院される方が多いです。もちろん原因を特定するための診療をさせて頂くのですが、はっきりとした原因が特定できなくても、症状が改善するよう、当院では東洋医学も取り入れています。漢方薬は患者さんにマッチすると非常に症状が改善するため、状況に応じてお勧めしています。

また、当院の他のクリニックにない強みとして、臨床検査技師が2人、クリニックに常駐していることです。とりわけエコー検査では、2人とも素晴らしい技量を持っていますので、血管、心臓、腹部臓器、甲状腺などのあらゆる検査が可能であり、無症状の癌をみつけることができたり、病気の進行をいち早く見つけてくれる頼もしい存在です。

最後になりますが、かかりつけ医として最期まで患者さんを診れる医師でありたいと思っており、訪問診療も導入しています。来院が困難になった患者さんについてはご希望に応じて在宅医療を提供できるようなシステムも整えています。

クリニックの今後の展望は?

 

 より良い診療を患者さんに提供できるように常に診療をアップデートしていきたいと思っています。そしてどんな悩みでも受け止めることができるようなそんなクリニックでありたいと思っています。診療というのは医師一人ではできません。当院では、臨床心理士、検査技師、管理栄養士、看護師、医療事務などたくさんの専門性をもったメディカルスタッフが診療を助けてくれています。多くの力を結集して、来院頂く患者さんに安心と満足を与えられるようなクリニックになるよう努力をしたいと思います。また患者さんの利便性を向上することも非常に大事であると思っています。当院ではインターネット予約を導入し、キャッシュレス決済もできるようにしました。今後も完全予約制の特徴を生かして、待ち時間のない診療を提供できるように日々取り組んでいきたいと思っています。

院長の考える理想のクリニックとは?

 

当院に通う患者さんが「おおや内科ハートクリニック」がかかりつけで安心と思っていただけるクリニックであると思っています。安定した患者さんに薬をだし、定期的に受診して頂くことは重要です。しかし患者さんがクリニックを安心できる場所と思って頂ける重要な要素とは何だろうと考えると、私はやはり急な症状がでたり、すぐに診てもらいたいと思うようなときに診てもらうことができ、重大な病気でないことをお伝えして安心してもらったり、原因を検索して病気や症状が治る方向に進めることだと思っています。理想のクリニックになるよう、一生懸命、一歩ずつ努力したいと思います。

 

最後に、患者さんにメッセージをお願いします。

 

 当院では心臓のお悩みや生活習慣病に限らず、気軽に受診できるようなクリニックでありたいと思っておりますので、何かお困りなことがあれば気兼ねなくご相談にいらしてください。大阪府済生会野江病院などの近隣の医療機関としっかり連携しておりますので、クリニックでは対応困難な場合も適切な医療機関にご紹介いたしますので、ご安心ください。


来院時にお待たせすることのないよう、事前予約をお願いします。インターネットから予約が難しい場合、電話でご連絡をお願いいたします。 

TEL: 06-6180-0307