高尿酸血症


高尿酸血症は、血液中の尿酸値が異常に高い状態を指します。通常、男性では7 mg/dL、女性では6 mg/dLを上回ると高尿酸血症と診断されます。

 

Sさん:高尿酸血症はどのような原因で発生するのでしょうか?

O医師:主な原因は、尿酸の過剰生成と排泄低下です。遺伝的要因や肥満、高脂血症、アルコール多飲、腎機能低下、特定の薬剤(例:利尿剤)の使用などが関与します。

Sさん:高尿酸血症を放置すると、どのようなリスクがありますか?

O医師:高尿酸血症を放置すると、痛風性関節炎や痛風結節、尿路結石、腎障害などのリスクが高まります。また、心血管疾患や代謝性疾患との関連も指摘されています。

Sさん:高尿酸血症の治療法について教えてください。

O医師:治療は、生活習慣の改善と薬物療法が中心です。生活習慣の改善としては、プリン体を多く含む食品(肉類や魚介類)の摂取制限、適度なビタミンCの摂取、アルコールや果糖の摂取制限、適正体重の維持が推奨されます。薬物療法では、尿酸生成を抑制する薬剤(例:アロプリノール、フェブブキソスタット、トピロキソスタット)や尿酸排泄を促進する薬剤(例:プロベネシド、ドチヌラド)が使用されます。

Sさん:予防のために日常生活で気をつけるべきことはありますか?

 

O医師:はい。バランスの良い食事、適度な運動、アルコール摂取の節度、十分な水分補給が重要です。具体的には、1日のプリン体摂取量は多くても400mgまでとし、尿路結石を予防するためには1日22.5Lの水分摂取が推奨されます。

Sさん:高尿酸血症の治療は、どのような基準で開始されるのでしょうか?

O医師:一般的に、血清尿酸値が8mg/dL以上の場合、治療を開始することが推奨されています。

Sさん:治療を開始した場合、尿酸値の目標値はどのくらいに設定されるのでしょうか?

O医師:治療中の目標として、血清尿酸値を6.0mg/dL以下に維持することが推奨されています。

Sさん:治療中の注意点はありますか?

O医師:治療中は、定期的な尿酸値の測定や、医師の指示に従った薬の服用が重要です。尿酸値を急激に下げると痛風発作を起こすリスクが高まりますので、ゆっくり下げることで少しずつ尿酸結晶が溶け始め、低い尿酸値をキープすることで消失します。尿酸結晶が消失するスピードは様々で、例えば治療を初めて3か月で4.9mg/dlまで下がり、その後尿酸値が安定した場合でも最長33か月かかる方もいるとの報告があります。


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