Sさん:最近、頭の片側がズキズキ痛むことが増えました。光や音に敏感になったり、吐き気を感じることもあります。これは片頭痛でしょうか?
O医師:その症状は片頭痛の可能性がありますね。片頭痛は、主に以下のような特徴を持つ頭痛です。
これらのうち3つ以上当てはまる場合は、片頭痛の可能性が高いですね。
Sさん:なるほど。片頭痛と緊張型頭痛の違いは何ですか?
O医師:片頭痛はズキズキとした痛みで、光や音の過敏、吐き気を伴うことが特徴です。一方、緊張型頭痛は頭全体が締めつけられるような鈍い痛みが特徴で、肩こりやストレスと関係が深いですね。
Sさん:片頭痛の治療にはどのような薬が使われますか?
O医師:片頭痛の治療薬は、大きく分けて発作時の治療薬(急性期治療薬)と予防薬の2種類があります。
① 発作時の治療薬(急性期治療薬)
片頭痛の発作が起きたときに痛みを抑える薬です。
Sさん:トリプタン系の薬はよく聞きますが、ゲパン系というのは初めて知りました。
O医師:ゲパン系は比較的新しい薬で、トリプタンのように血管を収縮させないため、高血圧や心血管系のリスクがある人にも使いやすいですね。
② 予防薬(発作を減らすための薬)
片頭痛が月に3回以上ある場合は、予防薬を使うことで発作の回数や重症度を減らすことができます。
Sさん:エムガルディ®などの注射薬はどのように使うのですか?
O医師:エムガルディ®(エレヌマブ)などの抗CGRP抗体製剤は、月1回の自己注射で使います。トリプタンなどの薬が効きにくい人や、発作の頻度が多い人に適しています。副作用も比較的少なく、長期間の予防に向いています。
Sさん:自己注射なんですね!トリプタンが効かない人にも効果があるなら安心ですね。
O医師:ただ、注射による痛みがとても強いことが難点です。海外では経口の抗CGRP抗体製剤(Atogepant)が承認されており、今後日本でも使用できるようになることが期待されています。
片頭痛の予防方法
Sさん:薬以外で片頭痛を予防する方法はありますか?
O医師:はい。片頭痛の発作は、生活習慣や食べ物の影響も大きいので、以下のポイントに気をつけると予防しやすくなります。
① 規則正しい生活を心がける
② 片頭痛を誘発する食べ物を避ける
③ 適度な運動を取り入れる
Sさん:片頭痛にはいろいろな治療法や予防策があるんですね。自分の症状に合った方法を見つけることが大事ですね。
O医師:その通りです。片頭痛は適切な治療でコントロールできますので、症状がつらい場合は遠慮せずに受診してください。
Sさん:ありがとうございます!自分に合った治療法を見つけて、片頭痛とうまく付き合っていきたいと思います。
O医師:それが大切ですね。日々の生活習慣も見直しながら、うまく片頭痛を管理していきましょう。
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